タオルで身体を拭いたときに、「クサッ!」と感じることはありませんか?
ちゃんと毎日洗濯して乾いている時は何も臭くないのに、濡れた体を拭いたら急にタオルが臭くなることってありますよね。
これは、タオルに付着した皮脂・タンパク質汚れが原因なので、オキシクリーンを使うことでこの悪臭を取り除くことができます。
ただ、「オキシクリーンを使ったのに臭いが取れない」「つけ置き時間をもっと短くしたい」といった悩みをお持ちの方もいらっしゃると思います。
そこでこの記事では、オキシクリーンの消臭効果を上げるコツや、つけ置き時間を短くしながらもしっかりタオルの悪臭をしっかり取り除く裏技をご紹介したいと思います。
- 【基本の使い方と裏技7つ】
- 基本的な使い方と裏技だけ知りたいという方は、下記リンクをタップすると移動できます。
もくじ
オキシクリーンでタオルの臭い取りをする前に知っておきたいこと
掃除などで大活躍しているオキシクリーンですが、実際にどんな効果があるのか知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
オキシクリーンはもともと洗濯用の洗剤として開発された洗剤なので、タオルから発生する嫌なニオイの対策にも十分使える洗剤です。
ここではまず、オキシクリーンの特徴や効果についてご紹介します。
オキシクリーンの特徴と消臭できるタオルの臭いの種類
オキシクリーンは、衣類のシミや汚れを漂白するための『酸素系漂白剤』と呼ばれる洗剤の代表的な製品です。
元々は衣類用に開発されましたが、食器やキッチン・トイレ・リビングなど幅広い場所の掃除に用いることができます。
塩素系の漂白剤のようにツンとしたきつい臭いがしないのも家庭で使いやすいポイントです。
オキシクリーンで消臭できるニオイ
オキシクリーンは、水に溶けるとアルカリ性の液性になるので、「皮脂・タンパク質汚れ」が原因のニオイを消臭するのに適しています。
- 【どんなニオイを消臭できる?】
- ・汗くさいニオイ
- ・黄ばんだタオルのニオイ
- ・すっぱいニオイ
- ・加齢臭や頭を拭いた後のニオイ
オキシクリーンは、タンパク質の分解に優れているため、ニオイ菌だけでなく「黄ばみの元になる汚れ」「生乾き臭の原因菌のエサ」も分解してタオルをきれいな状態に保つことができます。
液性は塩素系漂白剤と同じアルカリ性ですが、オキシクリーンの方が弱いアルカリ性のため「塩素系漂白剤よりやさしくニオイ・汚れを落とせる」といったメリットがあります。
オキシクリーンの選び方
実は、オキシクリーンには『アメリカ版』と『日本版』の2種類があり、SNSで「洗浄力が高い!」と人気なのは『アメリカ版』の方です。
実際、製造国だけでなく内容成分も全然違うので、オキシクリーンを購入する際はよく確認するようにしましょう。
アメリカ版 | 日本版(中国製造) | |
---|---|---|
香り | 微香 | 無香料 |
界面活性剤の有無 | あり | なし |
すすぎやすさ | 手洗いだとすすぎにくい | 手洗いでもすすぎやすい |
上記表にもありますが、2つの大きな違いは界面活性剤と香料の有無です。日本版は界面活性剤を含まないため「手洗いでもすすぎやすい」メリットがありますが、「汚れ落ちは悪い」といったデメリットがあります。
一方で、アメリカ版の方は界面活性剤を含んでいるので、「汚れ落ちがいい」メリットがある一方で、「手洗いだとすすぎにくい」といったデメリットがあります。
ただ、オキシ漬けをした後は、洗濯機で通常通りの洗濯を行う人が多いので、「タオルの悪臭を何とかしたい!」という目的の人は『アメリカ版』のオキシクリーンを使うことをおすすめします。
バスタオルの臭いはオキシクリーンで解消できる?
ちゃんと洗濯しているバスタオルから悪臭がする場合、「雑菌・ニオイ菌」がタオル上で繁殖しているか、通常の洗濯では落ち切らなかった「皮脂・タンパク質汚れ」の酸化が原因です。
オキシクリーンはアルカリ性の洗剤なので、雑菌・皮脂・タンパク質汚れのいずれも溶かして洗浄することができます。
ただし、基本的な漬け置き(いわゆるオキシ漬け)では悪臭が落ち切らないことがあるので、そのような場合はページ下部で紹介している「消臭力を上げる裏技」を使って強力に悪臭を取り除くのがおすすめです。
いきなり使い方を紹介したいところですが、オキシクリーンは通常の洗濯洗剤よりも強力な洗剤ですので、使用時の注意点を先にご紹介しておきたいと思います。
オキシクリーンでタオルの臭い取りをするときの注意点
オキシクリーンはアメリカでは洗濯洗剤として有名ですが、実際は『酸素系漂白剤』なので、日本の洗濯洗剤と同じような感覚で使っていると思わぬトラブルを引き起こすことがあります。
日頃から漂白剤の使い方を熟知されている方であれば何でもないことですが、はじめて漂白剤を使う方は注意点を確認してから使うようにしましょう。
オキシクリーンは塩素系漂白剤や酸性洗剤と混ぜてはいけない
この記事を読んでいる方は大丈夫だと思いますが、オキシクリーンは酸素系漂白剤ですので、塩素系漂白剤や酸性洗剤とは混ぜないようにしましょう。
オキシクリーンと塩素系漂白剤を混ぜると有毒な気体は発生しませんが、オキシクリーンの主成分である過炭酸ナトリウムが分解されて酸素が放出さるため、オキシクリーンならではの洗浄力が落ちてしまいます。
また、アルカリ性のオキシクリーンを酸性洗剤と混ぜると、有毒な気体が発生するので絶対に混ぜないようにしましょう。
オキシクリーンを使ってはいけないタオルの素材
オキシクリーンも塩素系漂白剤と同様に「漂白剤」に分類される洗剤ですので、「使ってはいけない素材」があります。
タオルだと気づかずに使ってしまう方が多いのですが、例えばギフト用・高級品タオルだと下記のような素材が使われていることが多いので注意しましょう。
- 【オキシクリーンが使えない素材】
- ・シルク(ギフトや高級品)
- ・ウール(タオルケットに多い)
- ・麻(コットン配合品)
コットン(綿)100%や化学繊維のようなタオルであれば、オキシクリーンは問題なく使えますが、上記のような特殊な素材が使われているものにはオキシクリーンは使えません。
また、「コットン70%、麻(リネン)30%」のように複数素材が組み合わされたものの中に、オキシクリーンが使えない素材が入っている場合も、縮み・型崩れ・傷みの原因になるので使用は避けた方がいいでしょう。
タオルの色落ち・色移りに注意
オキシクリーンは、塩素系の漂白剤に比べて色落ちしにくいと言われていますが、新しいバスタオルや色の濃いタオルに使うと色落ちや色移りを起こすことがあります。
心配な場合はオキシクリーンを溶かした溶液を綿棒の先に付け、タオルの目立たない場所をこすって確認してみましょう。
綿棒の先に色がついてしまっているときは色落ちする可能性が高いため、気になる方は使用を控えてください。
オキシクリーンを使ったタオルの臭い取りのやり方
オキシクリーンの基本的な使用方法には、普段の洗濯にプラスして使う方法と、お湯にオキシクリーンを溶かして使う方法の2種類があります。
普段の洗濯で使う場合はお湯を沸かさなくていいというメリットがある一方で、「しつこい頑固なニオイ・悪臭は落ちない」というデメリットがあるので、予防目的に使うのがおすすめです。
一方で、お湯にオキシクリーンを溶かして使う方法では、お湯を準備する手間がかかる一方で「普通の洗濯では落ちないニオイ・悪臭が落ちる」というメリットがあります。
言葉だけだと使い方が分かりづらいと思いますので、次の見出しよりイラストも用いて使い方をご紹介します。
普段の洗濯にオキシクリーンを追加してタオルの臭いを取る方法
普段の洗濯にオキシクリーンをプラスして使うことで、通常の洗濯洗剤だけでは落ちにくいニオイ・汚れを落とすことができます。
基本は洗濯機にオキシクリーンを入れるだけでいいですが、汚れ落ちをよくしたい場合は「お湯で溶かしてから」洗濯機に入れるといいでしょう。
- 【準備するもの】
- ・オキシクリーン スプーン1/3杯
- 【洗濯方法】
- 洗濯機にタオルを入れ、普段使っている衣料用洗剤と一緒にオキシクリーンを加えて通常通り洗濯機を回す。
- 汚れ落ちをよくしたい場合は、お湯(50~60度)1Lに溶かしてから洗濯機に入れる。
オキシクリーンに限らず、「酸素系漂白剤」は水に溶けにくいので、お湯に溶かしてから使うのがおすすめです。
ただ、「まだ臭くないけど予防したい」「今日は運動してたからちょっと念入りに」といった目的であれば、お湯で溶かさずに直接洗濯機に入れてもいいでしょう。
オキシ漬けでタオルの臭いを除去する方法
普段の洗濯では落としきることができなかった臭いには、『オキシ漬け』が効果的です。
時間をおくことで汚れを分解、雑菌を除去しやすくなります。
- 【準備するもの】
- ・オキシクリーン スプーン1杯
- ・お湯(50~60度) 4L
- ・タオルが入る容器
- ・ゴム手袋
- 【オキシ漬け方法】
- 1.容器にお湯とオキシクリーンを入れて、よく混ぜて溶かす。
※手荒れの原因となるため必ずゴム手袋をして行う。> - 2.タオルを60分程度漬ける。
- 3.水を抜いて、タオルの水分を絞る。
- 4.普段通り洗濯する。
オキシクリーンは、お湯と混ぜることで発生する炭酸ガスによって洗浄力を高めています。
そのため、タオルの悪臭をしっかり取りたい場合は、50~60度程度のお湯を使うといいでしょう。
温度が高ければ高いほどニオイ・汚れ落ちはよくなりますが、「お湯を入れる容器の耐熱温度が足りない」「タオル生地が傷む」といったトラブルもあるので、50~60度位のお湯を使うのがおすすめです。
オキシ漬けをするなら折りたたみバケツがおすすめ
タオルのオキシ漬けだと、洗面台を使う方が多いですが、ご予算があれば「折りたたみバケツ」を使うのがおすすめです。
折りたたみバケツであれば、洗面台よりもたくさんのタオルをオキシ漬けすることができますし、洗面台を塞ぐことがないので「手が洗えない」「家族が洗面台を使えない」といったトラブルがなくなります。
また、普通のバケツと違い、使用後は折りたたんで収納できるので邪魔にならず、片付けスペースに悩まされることもありません。
ただし、折りたたみバケツの耐熱温度は『60度まで』のものが多いので、オキシ漬けする際はお湯の温度は50度くらいにしておきましょう。
オキシクリーンでタオルの臭いを強力に消臭する裏技7つ
ここまでは、オキシクリーンの基本的な使い方について解説してきましたが、「普通にやっても臭いが取れない」レベルのタオルの悪臭に悩まされている方もいらっしゃると思います。
そこでここからは、そんな臭いタオルの臭いを強力に消臭する『オキシクリーンの裏技』を7つご紹介したいと思います。
臭いタオルはオキシクリーンを鍋に入れて煮沸する
ここで紹介する中で一番強力な裏技が、「鍋で煮沸しながら漬け置きする」という方法です。
業務用のクリーニング機材が出来る前、昭和のクリーニング屋さんは大きな釜にアルカリ剤を入れて『衣服の汚れを煮だして落とす』といったクリーニング手法を使っていました。
家庭用のタオルであれば、バスタオルでも大きな鍋にオキシクリーンを入れて煮ることで大体の悪臭を取り除くことができます。
- 【煮沸でタオルの悪臭を取り除く手順】
- 1.鍋にタオルを入れ、水をタオルが沈む量入れる。
- 2.オキシクリーンを鍋に大匙2杯ほど入れて、火にかける。
- 3.水が沸騰したら弱火にして、5分ほど煮沸する。
- 4.5分煮沸したら、火を止めて1時間ほど放置する。
- 5.通常通り洗濯して、干したら完了。
この方法は消臭効果は非常に高いのですが、『タオルの生地が傷みやすい』といったデメリットがあります。
そのため、『なるべく長持ちさせたい』『もう少し生地に優しい臭い取りがしたい』という場合は、これ以降に紹介する裏技を使った方がいいでしょう。
消臭ビーズをオキシクリーンに追加してタオルの臭いを取る
「鍋で煮沸するのは、準備が大変」という方は、消臭ビーズの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
消臭ビーズとは、名前の通り「消臭」するための洗濯補助剤のことです。
通常の洗濯洗剤に追加して使う消臭グッズですが、オキシクリーンでタオルを漬け置きするときに一緒に入れておくと、より強力に臭いを取ることができます。
洗濯用消臭ビーズは、P&Gのレノアシリーズとアリエールシリーズがありますが、「香料は少ない方がいい」場合はアリエール、「香りがついた方がいい」場合はレノアを選ぶといいでしょう。
キッチンタオルの生臭いニオイはオキシクリーンに重曹を加える
キッチンで調理中に手を拭くときに使うタオルの生臭いニオイについては、オキシクリーンに『重曹』を別途加えると臭い落ちがよくなります。
オキシクリーンも重曹も同じ「アルカリ性」ですが、主成分はオキシクリーンが「過炭酸ナトリウム」で重曹が「重炭酸ナトリウム」と異なります。
重曹の主成分である重炭酸ナトリウムは「汗・腐敗臭の中和・吸着効果」があるため、オキシクリーン単体の時よりも消臭効果が高くなります。
使い方も簡単で、オキシクリーンで漬け置きするときに、一緒に重曹を加えるだけです。この2つは同じアルカリ性の洗剤なので、混ぜても有害な成分が発生することはありません。
タオルの生乾き臭は部屋干し用洗濯洗剤で仕上げる
汗や生臭いニオイを消臭できても、部屋干ししているときに『生乾き臭』がついてしまうという方もいらっしゃると思います。
そのような場合は、オキシクリーンを使った後の洗濯で『部屋干し用洗剤』を使うといいでしょう。
今時は売られている洗濯洗剤のほとんどが部屋干し用洗剤になっていますが、特に臭い対策の評判がいいものというと「トップ スーパーナノックス」が人気です。
また、「今使っている洗濯洗剤は替えたくない」という場合は、先ほど紹介した「消臭ビーズ」をいつもの洗濯洗剤にプラスするのもいいでしょう。
タオルの雑巾臭はオキシペーストでもみ洗い
タオルから雑巾のようなニオイがする、もしくは雑巾として使っているタオルが洗っても臭いという場合。
このような場合は、「オキシペースト」でタオルをもみ洗いするといいでしょう。
- 【オキシペーストのもみ洗い手順】
- 1.桶(おけ)や洗面台にオキシクリーンを大匙2杯入れる。
- 2.もったりペースト状になるまで、お湯(50度ほど)を少量ずつ加えながら混ぜる。
- 3.オキシペーストをタオルに直接つけて、もみ洗い後、30ほど放置する。
- 4.お湯でオキシペーストを洗い流し、軽く濯いだ後に、いつも通りの洗濯をする。
ペーストにしてからもみ洗いすることで、タオル繊維の奥の汚れをしっかり溶かすことができます。
ただ、この方法はオキシクリーンを大量に消費することになるので、枚数が多い場合は塩素系漂白剤に漬け置きした方がコストは安くなります。
介護や育児で使うタオルは消臭剤を使ってからオキシ漬け
タオルのアンモニア臭が取れないという場合は、「アンモニア消臭剤」でタオルの消臭をしてから、オキシ漬けするといいでしょう。
アンモニアは「アルカリ性」なので、しっかりニオイを消臭したい場合は「酸性洗剤」を使いたいところですが、介護・育児に使うタオルで扱いの難しい酸性洗剤を使うのはおすすめできません。
そこで使われるのが「アンモニア消臭剤」です。壁紙や床材についたアンモニア臭を分解する消臭剤があるように、衣類についたアンモニア臭を分解する消臭剤があります。
天然成分由来の消臭剤であれば、オキシクリーンと一緒に使うことができ、アンモニア臭と体の垢によるタンパク質臭も除去できるのでおすすめです。
赤ちゃんが使うタオルはベビー用洗濯洗剤を使う
肌の抵抗力が弱い0~3歳くらいの子供が使うタオルは、まだオキシクリーンで洗濯するのは早いでしょう。
ベビーベッドのシーツやマットが汚れた際にも、オキシクリーンは使わずに天然素材のみを使った消臭剤で消臭してから、ベビー用洗濯洗剤で洗うのが安心です。
香料が入っていると、アンモニア臭が落ちづらくなるため、無香料タイプを使うのがおすすめです。
バスタオルが臭いときにオキシクリーンで解消する方法まとめ
今回は、バスタオルが臭いときにオキシクリーンで解消する方法をご紹介しました。
オキシクリーンは皮脂などの酸性の汚れや除菌効果があるため、バスタオルに発生した臭いの除去に効果的です。
臭いの程度によって使用方法を変えることでより効果が出やすくなるので、今回ご紹介した方法をぜひ参考にしてみてください。