- 「アロマオイル対応の加湿器を使っているけど、全然アロマの香りがしない」
- 「最初はアロマの香りがほんのりするけど、5分位すると香りが弱くなる」
はじめてアロマオイル対応加湿器を買った方からは、上記のようなお問い合わせをよくいただきます。
アロマオイル自体、それほど強い香りがするものではありませんが、「全く香りがしない(ほぼ水)」「5分もしない内に香りが消える」という場合は使い方やオイル選びを失敗している可能性があります。
この記事では、加湿器からアロマオイルの香りがしないと悩んでいる方に向けて、原因や香りを強くする方法などをご紹介したいと思います。
加湿器からアロマオイルの香りがしない原因一覧
加湿器からアロマオイルの香りがしない原因は、主に5つあります。
- 【香りがしない5つの原因】
- ・加湿器がアロマオイル非対応
- ・アロマオイルの使用量が少ない
- ・ティッシュや化粧用コットンで代用している
- ・アロマオイルの純度が低い
- ・揮発性の高いアロマオイルを使っている
- ※クリックで、各解説に移動します。
それぞれ、対処法や何故香りがしないかの根本的な原因が異なりますので、次の見出しより詳しく解説いたします。
アロマオイル対応の加湿器を使っていない
「当たり前」と言われるかもしれませんが、アロマオイル非対応加湿器の水タンクにアロマオイルを入れても、香りはほとんど広がりません。
アロマオイルに対応しているかどうかは、製品パッケージや説明書の記載を確認するか、加湿器本体にアロマケース(アロマパッドを入れる場所)があるかどうかを確認することで判別できます。
また、「超音波式」の場合は大体アロマオイル対応ですが、「スチーム式」の加湿器の場合はアロマオイル非対応のものが多いので、必ず製品パッケージや説明書を確認するようにしましょう。
オイル非対応機種だと故障の危険性あり
アロマオイル非対応加湿器に無理やりアロマオイルを入れていると、加湿器の故障原因になります。
また、スチーム式加湿器のタンクにアロマオイルの精油を入れて使用した場合、精油を直接吸い込むことで呼吸器疾患などのトラブルに発展することがあります。
加湿器にも人にも悪影響ですので、アロマオイル非対応加湿器でのオイル使用は避けることをおすすめいたします。
アロマオイルの使用量が少ない
熱で香りを飛ばすアロマポッドは2~3滴程度でも十分香りが広がりますが、蒸気に香りを混ぜて飛ばす加湿器の場合はもう少し添加量を増やす必要があります。
加湿器のサイズによりますが、水を垂らすタイプ(超音波式やアロマディフィーザー)ですと大体5~8滴、アロマパッドに染み込ませるタイプですと大体5~6滴が目安です。
また、スチーム式加湿器で蒸気噴射口にアロマオイルを入れるくぼみがあるタイプは、くぼみの7割位を目安にするといいでしょう。
アロマパッドをティッシュや化粧用コットンで代用している
アロマパッドにオイルを染み込ませて使う加湿器で、「ティッシュや化粧用コットンなどで代用」している場合は香りが弱くなることがあります。
ティッシュの場合はたくさん重ねて折りたたんでも保水性が低すぎて香りがすぐ飛んでしまいますし、化粧用コットンの場合は保水性が高すぎて香りがコットンに留まってしまいます。
なるべくメーカー専用品を買うことをおすすめしたいですが、店員から見ても5枚800円とかは高いと思いますので、「アロマ用コットンパッド」で代替することをおすすめいたします。
お手頃な代替品でも「アロマ用」を選ぶといい
メーカー純正パッドが高いので「化粧用コットンパッドで代用」する人もいますが、香りを最大限楽しみたい場合は「アロマ用コットンパッド」を使った方がいいでしょう。
店舗ではメーカー純正品以外取り扱っていませんが、ネットならお手頃価格のアロマ用コットンパッドが売られています。
ハサミを使ってパッドをアロマケースの形に合わせて切ったりするなどの作業は必要になりますが、その分値段が抑えられているので、毎日アロマを焚きたい人にはおすすめです。
アロマオイルの純度が低い
アロマオイルには、香料と石油系原料を混ぜて作った「合成香料」と、植物から抽出したオイルだけを使った「天然香料」の2種類があります。
このうち、合成香料の方は価格を抑えるために香料の比率を下げていたり、天然香料を一切使わずに人口香料だけを組み合わせて作られたものがあり、そういったものは「香りが弱い」傾向にあります。
そのため、今使っているアロマオイルが合成香料で香りが弱いという場合は、天然香料(エッセンシャルピュアオイルなどの表記あり)のアロマオイルを使ってみるといいでしょう。
天然100%だけでなく「製造メーカー名」まで確認しよう
アロマオイルのパッケージや商品ページを見ていると「100%ピュアオイル」「エッセンシャルオイル」などの表記を見かけると思いますが、これが天然香料のみを使ったアロマオイルです。
ただ、100%天然香料のアロマオイルを謳っておきながら、実際には石油系原料を混ぜて薄めているような製品もあるので、購入する際は「製造メーカー名」も確認した方がいいでしょう。
しっかりした、アロマオイルの老舗ブランドというと、「ニールズヤード、生活の木、フレーバーライフ」などがあります。
品質の評判はニールズヤードが一番いいですが、値段を考えると生活の木、フレーバーライフあたりが人気です。
香りがすぐ消える場合は揮発性の高いアロマオイルの可能性
「香りはしっかりするけど、5分くらいで消える」という場合は、揮発性の高いアロマオイルを使っている可能性があります。
- 【揮発性の高いアロマオイル(例)】
- オレンジ、ライム、グリーンマンダリン、グレープフルーツ、ベルガモット、クレメンティンなど
揮発性の高いアロマオイルのことを「トップノート」と言いますが、主に柑橘系のアロマがトップノートに属します。
揮発性が中~低程度のものは「ミドルノート」「ベースノート」と呼ばれており、例えば下記のようなものがあります。
- 【揮発性が中~低程度のアロマオイル(例)】
- ラベンダー、クローブ、カモミール、ゼラニウム、フェンネル、マージョラムなど
もし、揮発性の高いアロマオイルを使っていて香りの持続時間が短いと感じているなら、揮発性が中~低程度のオイルへの切り替えを検討してみてはいかがでしょうか。
アロマオイルと加湿器の相性について
アロマオイル対応加湿器には、水にオイルを溶かす「超音波式(アロマディフューザー含む)」とパッドやくぼみにオイルを垂らす「スチーム式」の2種類があります。
それぞれの種類によって、香りの広がり方や相性の良いオイルなどが違いますので、次の見出しより詳しく解説したいと思います。
超音波式加湿器はアロマオイルの香りが広がりにくい
超音波式加湿器は、超音波で水をミスト状にすることで空気中に水を飛散させ、加湿する仕組みです。
アロマオイル対応品の場合は、水表面に浮いたアロマオイルを水と一緒に空気中に飛散させて香りを広げます。
ただ、オイルは水と違って比重が重いので「香りが広がりにくい」という特徴があります。
そのため、最近ではアロマオイルではなく「アロマウォーター」と呼ばれる、加湿器用のアロマ香料が売られています。
超音波式はアロマウォーターがおすすめ
この記事をご覧の方は既に知っているかもしれませんが、アロマ対応加湿器を使っている人の「香りがしない」という悩みに焦点を当てた「アロマウォーター」という商品があります。
使い方は簡単で、加湿器の水タンクに適量(製品によって異なります)を水と一緒に入れて運転するだけです。
超音波加湿器やアロマディフューザーに合わせて作られた香料ですので、アロマオイルを使うよりも香りが広がりやすいのでおすすめです。
ただし、アロマウォーターは「スチーム式(加熱式)加湿器には使えない」ので、この点にはご注意ください。
スチーム式加湿器はアロマオイルの香りが広がりやすい
スチーム式加湿器は、ヒーターで水を温めて熱湯に変えることで水蒸気を作り出し、加湿する仕組みです。
スチーム式の場合は、アロマポッドのように「熱を使ってオイルを空気中に蒸発させる」ことができるので「香りが広がりやすく」なっています。
「スチーム式加湿器だけど、やっぱり香りが薄い」という場合は、アロマポッド単体を使用した方がいいかもしれません。
加湿不要で香りを楽しみたいならアロマポッドがおすすめ
「加湿機能は別になくていい」「アロマオイルを楽しみたいだけ」という場合は、アロマポッドを使った方がいいでしょう。
アロマポッドとは、アロマオイルを焚く専用の道具です。
最近はアロマディフューザーやアロマ対応加湿器が人気なので知らない方も多いのですが、アロマポッドの方が香りの広がりも持続性も高いです。
ただ、本格的なものは火を使わないといけないので、「火を使うのは心配」という方は電源コンセントに差し込んで使う簡易アロマポッドを使うといいでしょう。
加湿器からのアロマオイルの香りを強くするコツ
ここでは、加湿器から出るアロマオイルの香りを強くするコツをご紹介したいと思います。
記事上部でも紹介した内容もありますので、気になるものだけチェックしてみてはいかがでしょうか。
- 【香りを強めるコツもくじ】
- ・花卉類のアロマオイルを使う
- ・超音波式はぬるめのお湯を使う
- ・アロマウォーターを使う
花卉類のアロマオイルなら香りの持続性が長くなる
アロマオイルには揮発性の高い順に「トップノート、ミドルノート、ベースノート」の3種類があります。
柑橘系や葉っぱから取れるアロマオイルの場合は、揮発性の高いトップノートに分類されるものが多く、香りが広がりやすいものの「持続時間が短い」という特徴があります。
一方で、花卉類(花のこと)から取れるオイルは揮発性が低いミドルノートやベースノートに分類されるものが多く、香りはやわらかく、ゆっくり広がるが「持続時間が長い」という特徴があります。
もし今、柑橘系や葉っぱ系のアロマオイルを使っていて香りの持続時間に不満を抱えているなら、花卉類のアロマオイルに切り替えてみてはいかがでしょうか。
超音波式加湿器ならぬるめのお湯にアロマオイルを垂らす
アロマオイル対応の超音波加湿器を使っている場合は、32~35℃前後のぬるめのお湯を使ってみるのもいいでしょう。
とくに、気温が低くなる冬場は、水道水の温度も10℃以下になっており、水に入れるとアロマオイルが固まって香りが広がらなくなることがあります。
ただ、超音波加湿器の耐熱温度はそこまで高くないので、使う水の温度は32~35℃前後に留めましょう(給湯器リモコンで設定できます)。
雑菌が繁殖しやすいので注意
超音波加湿器は加湿器の中でも「特に雑菌が繁殖しやすい」加湿器です。
また、32~35℃前後のぬるま湯も「雑菌が繁殖しやすい温度」なので、使用後のお手入れは徹底した方がいいでしょう。
もし、ぬるま湯を使ったという場合は、使用後に残っている水は全部捨てて、風通しの良い場所で水タンクと加湿器本体をしっかり乾燥させるようにしましょう。
アロマオイルではなくアロマウォーターを使う
記事上部でも紹介しましたが、「香り」を重視するのであれば、アロマオイルではなく「アロマウォーター」を使うといいでしょう。
アロマウォーターは、アロマ対応超音波加湿器やアロマディフューザー専用の香料なので、気温の低い冬でもしっかり香りが広がる仕組みになっています。
ただ人工物のアロマウォーターでは「アロマオイル特有の効能はない」ので、効能を楽しみたい方はアロマポッドなどを使って、加湿器とは別にアロマを焚いた方がいいでしょう。
アロマオイルの香りが弱い原因と対処法まとめ
長くなりましたので、簡単に、アロマオイル対応加湿器を使っているのに香りが弱いという場合の原因をまとめておきたいと思います。
- 【香りが弱い原因】
- ・香りが広がりにくい加湿器を使っている
- ・揮発性の高いアロマオイルを使っている
- ・純度の低いアロマオイルを使っている
- ・アロマパッドの代用品選びを間違っている
記事内では上記原因についての対処法を色々紹介しましたが、一番手っ取り早くて効果があるのは「アロマポッドを買う」ことでしょう。
「本格的なものは火を使うので怖い」という人向けに、電源コンセントに差し込んで使うアロマポッドもあるので、アロマを本格的に楽しみたい方はアロマポッドの購入も検討してみてはいかがでしょうか。